夜、暗くなると、目に入ってくる光の量が減少します。人間の脳は、それを感知すると、眠りを誘うホルモンがたくさん分泌するようになります。人間が夜になると自然に眠くなるのはそのためです。わたしたちは、眠ることで1日の疲れをいやしています。
しかし、睡眠の役割はそれだけではありません。脳には毎日たくさんの情報が入ってきます。眠って夢を見ている時には、それらの情報を整理し、必要な情報を定着させ、つらい出来事などは忘れるようにする役割があると言われています。早寝をしてしっかり睡眠を取れば、情報を整理する時間も長くなるので、記憶力も高まり、心のバランスも保つことができると考えられます。
また、筋肉や骨が成長するために必要なホルモンは、夜寝ている間にたくさん分泌されます。大きく強い体をつくるためにも、早寝をすることは大切なのです。皮膚の新陳代謝も高めるので、傷や日やけ、肌あれもよく寝ると回復が早くなります。
明るい光を寝る前にあびると、寝つきが悪くなります。寝る直前までテレビを見たりゲームをするのはやめましょう。
眠りにつくためには体温が下がることが必要なので、寝る直前に熱いお風呂に入ると、寝つきが悪くなります。
昼間に適度な運動をすると、体が疲れるため、ぐっすり眠ることができます。
ノンレム睡眠: | 比較的深い眠りの状態。筋肉の活動は休まず、脳は休んでいます。 |
レム睡眠: | 眠りが浅い状態。身体は休んでいるのに、脳は起きている状態に近い活動をしている。この時に見た夢は目覚めたときに覚えていることが多いらしいよ! |
東京教育庁地域支援部生涯学習課「早起き・早寝が大切なわけ」より転載(一部改変)
しっかり睡眠をとれば、勉強してきたこともしっかり覚えられるし、体も大きく強くなります。
メラトニンは夜、暗くなるとたくさん分泌されるんだよ。この物質は体内時計の調節をおこない、睡眠をうながして体を休ませる働きがあるよ。